デグーの不正咬合のサインと付き合い方

闘病生活
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デグーの不正咬合とは

デグーなどの齧歯類は健康であれば、生涯歯が伸び続ける動物です。デグーちゃんは、切歯も臼歯も伸び続けます

そこで、硬い繊維質の食べ物を食べて、歯がすり減り長さを保っているわけです。

しかし、その繊維質の食べ物が不足することで、上手くすり減ることができず、不正咬合になってしまいます。

不正咬合はデグーちゃんにとって身近な病気で、全体の約40%が発症すると言われています。特に4歳以降のシニアは要注意です。

ケージかじりをする子も不正咬合になりやすいです。ケージかじりしてしまう子の対処法としては、齧り木の量を増やす、または齧り木フェンスを設置する、アクリルケージにお引っ越しをするなどです。

また、遺伝性や生まれつきの不正咬合の子もいます。我が家のもぐたは生まれつきの不正咬合でした。生まれつきの不正咬合のデグーちゃんの特徴として鼻ぺちゃ顔が多いそうです。可愛いからとその顔にブリーダーが産ませることによって、鼻ぺちゃだから歯が生えるスペースが狭まり、おかしい歯並びになり不正咬合になるようです。また、もぐたはお家にお迎えしてから3日後くらいに気づいたのですが、切歯がすきっ歯でした・・・。もしかしたら、これもサインだったのかもしれません。

デグーの不正咬合のサイン

食欲不振

代表的な症状として食欲不振が現れます。いきなり全てを食べなくなるわけではなく、まずは牧草を食べなくなり、次第にペレットや大好きなおやつすら食べなくなります

体重の明らかな減少

食欲不振に伴って、体重が大幅に減少します。

180g以下になると、筋肉を溶かし始めてしまうので早めに受診しましょう。また、もし不正咬合だった場合、全身麻酔での処置が必要になりそれに耐えられる体重は欲しいので、早めに受診しましょう。

下痢をする

我が家のもぐたは、不正咬合の疑いで受診したわけではなく下痢で受診しました。

そこでレントゲンを撮ってみたら不正咬合だった、という流れです。

思うように食べれなくて、ストレスで下痢をしていたようです。

食べ方が変

ペレットを斜めに食べていたり、ボロボロとこぼして床を汚したりします。

また、食べるペースがすごくゆっくりになります。

我が家の不正咬合のもぐたは、生牧草や生野菜を一旦口に入れて、手で口から出して、また口に入れて・・・のような食べ方をするので、不正咬合かな?と疑っている方は生牧草や猫草などを購入して上手く食べれるか確認するのもオススメです。

切歯の色がオレンジじゃない

健康なデグーちゃんは、牧草を食べるとその栄養素で、切歯がオレンジ色になります。(赤ちゃんデグーは例外)

不正咬合予防に最も必要な牧草を食べていない場合、切歯が白くなり、臼歯が伸びている可能性があります。

また不正咬合のデグーちゃんが、牧草を食べるという行為は、すごく大変なことでめんどくさい事なのです。人間も大変でめんどくさい行為は避けたいですよね。

もう既に不正咬合になってしまっており、食べていない可能性もあります。

なるべく早く病院に行きましょう。

口を気にする、舌を出す

手で口を触って歯を気にする様子や、口の横から舌を出す様子が見られます。

食べ物を食べた後、何か挟まったかのように口を気にすることもあります。

よだれが出る

よだれが出たら早めに受診しましょう。ほぼ確実に不正咬合です。

歯が伸びすぎて、口腔内を傷つけてしまい口内炎になってしまうかもしれません。デグーちゃんにとって口内炎は、すごくストレスなものなので早めに手を打ちましょう。

うんちが小さくなる・形が歪になる

食べる量が減るので、うんちが小さくなったり、形が歪になります。

健康なうんちは、真っ黒で少し湿っており、ふっくら楕円形の長さ1cmほどの大きなうんちになります。

不正咬合との付き合い方

病院での治療

病院を受診して、まずはレントゲンで歯列を診てもらいます。

そこで不正咬合が判明した際は、全身麻酔での歯切り手術となります。

頻度は3週間〜3ヶ月ほどになります。

先生の腕や、その子がどれだけ歯切り後に食べられるか、顎がずれて噛み合わせが悪くなっていないか、などの要因で歯切りのペースが変わってきます。

歯切り手術は正直、飼い主がもう歯切りかなと感じ取るしかないと、獣医師さんに言われました。もちろん、病院で簡単な口腔検査をお願いすることもできます。先ほど述べた、不正咬合のサインが歯切り手術後にまた表れるようなら歯切りのタイミングかもしれません。

切歯は臼歯の2倍の速度で伸びると言われており、切歯は病院によりますが無麻酔で切っていただけるので、伸びたら受診しましょう。麻酔もしないので、お金もそんなにかかりません。

家での治療

家では強制給餌が必須になってきます。強制給餌についてはこの記事にまとめてあるので、ぜひ参考にしてみて下さい。

また、これなら食べれる!というものを見つけておきましょう

次回の歯切り手術まで期間が空くように、自力で食べれるものを探しておくのは重要です。少しでも食べることで、臼歯は削られます。ちなみに、我が家のもぐたは、好きな牧草と好きな生野菜しか、食べてくれません。ペレットや、おやつは食べないです。理由はわかりませんが、動物病院でも不思議に思われる食生活をしています(ペレットとおやつは食べる、というパターンが多いよう)。デグーちゃんそれぞれですね。

強制給餌以外食べているのか確認方法

飼い主の皆さん、忙しくてデグーちゃんに付きっきりという訳にはいかないでしょう。なので、強制給餌以外に牧草やペレット、生野菜など他のご飯食べているか確認したいですよね。その方法をご紹介します。

あげた分から減っている

これが1番簡単です。ただ分かりにくくもあります。

不正咬合のデグーちゃんは食べる量が少なく、見た目で減っているか分かりづらいのと、多頭飼いしていると誰が食べたかわからないからです。

強制給餌前と強制給餌後の体重を測り、あげた時間を覚えておく

これは少々面倒なのですが、強制給餌後の体重から次の強制給餌前の体重を引き算します。そして、経過時間で割って1時間あたりどのくらい減ったかを確認します

そうすると、強制給餌しか食べていない場合1時間で5g以上体重が減ります

もし1時間あたり、5g以上減っていて食べれていなそうなら、歯切りの合図と思っていいかもしれません。ただ、たまたまお腹が減っていなくて食べていない可能性もあるので、1日トータルの結果で判断すると良いでしょう。

うんちの大きさ・形

先ほども述べた通り、健康なうんちは、真っ黒で少し湿っており、ふっくら楕円形の長さ1cmほどの大きなうんちになります。

強制給餌しか食べていないと、どうしても小さなうんちや歪なうんちになりやすいです。

理想の食事を追い求めすぎないことも重要

1日の食事バランス
  • 牧草6割
  • ペレット2割
  • 生野菜2割

これがデグーの1日の食事バランスですが、獣医師さんから不正咬合の子にこれを強いるのは、可哀想だしほぼ不可能だと言われました。

食べれるもの、食べたいものを健康を害さない程度に与えるのが重要です!

牧草やペレット、生野菜のことをまとめた記事もあるので、ぜひ参考にしていって下さい。

不正咬合に伴って起こる病気

鼻炎・オドントーマ

デグーの歯は常生歯なので、健康な歯は伸び続けます。それが、何かの衝撃や、長い間噛み合わせがおかしくなる事で、口内方向ではなく、鼻や顎の方に伸びてしまう事があります。

それで、鼻腔が圧迫されると鼻炎になり鼻水やくしゃみ、白い涙(目やに)が出たりします。顎の方に伸びると、下顎を触るとゴツゴツとします。

また、オドントーマまで進行してしまうと、鼻腔にこぶを作り呼吸困難に。また、顎の方にこぶができると場合によっては痛みを伴います。

<治療法>

先生と相談しながらになりますが、まずはどちらもネブライザーと酸素室、飲み薬の治療から始まります。

オドントーマの場合、手術で治療することもあります(鼻骨円鋸術など・・・)。

ネブライザーと酸素室についてまとめた記事もあるので良かったら参考にして下さい!

根尖膿瘍

人間で言うと、歯根膿瘍だと思っていただけたらイメージしやすいと思います。

デグーちゃんには、歯根がなく、骨から栄養をもらい歯を伸ばしています。その骨に、炎症が起きることで膿が溜まり、頬から膿が出たり、眼球が膿の圧で突出して見える事があります。

注意しなければならないのが、外側に膿が出る分には良い方で、口内に膿が出て食事が取れない場合もあります。

<治療法>

ひと昔前は、抜歯して洗浄が当たり前でしたが、それは古いメソッドです。

今は、膿を針やメスで破いて絞り出す方法や、体に負担がかかるのであまりやりませんが、膿袋ごと摘出する方法があります。

残念なことに、獣医さん曰く「顔のできものは不治の病」と言われており、膿は1回出ると繰り返し出ることが多いです。ただ、1回針やメスで破くと、自然と破けてお家で処置ができるようになります。やり方は獣医さんに聞くようにしましょう。

詳しくはこちらにまとめてあります。↓

顎がズレる

長い間噛み合わせがおかしいと、顎がズレていまい、いくら牧草を食べても、その歯だけ削られず歯きりの頻度が高くなってしまうことがあります。または、全く食べなくなる子もいます。

<治療法>

残念ながら、ないです。一時的に治すことはできますが、すぐに元に戻ってしまう事が多いです。それに、顎のズレを治せる先生は少ないようです。

歯切り手術前後は飼い主のメンタルがボロボロになるが待つことが大切

歯切り前後は、デグーちゃんが具合悪そうだし、ご飯も食べないしで飼い主が心配でメンタルやられちゃいますよね

歯切り前は、食べれない分を補うように強制給餌を与え、とにかく歯切りの日を待ちましょう。

そして、歯切り後は1週間は様子見しなきゃいけません。

歯が馴染んで食べやすくなるまで最低1週間はかかります。1週間の間に少しずつ食べれるものが出てくると思います。そうしたら、強制給餌を少しずつ減らし、補助的に強制給餌をするイメージです。

まとめ

不正咬合疑いがある子や、すでに不正咬合で付き合い方に迷っている方の参考になれば幸いです!

不正咬合になると、看病も大変だし、病院代も高く、デグーちゃん口の中痛いのかな?と不安になり、辛くなることも多いと思います。

そんな方に少しでも寄り添えたらな、と思いブログを書いてみました。

不正咬合でもあなたのおかげで、デグーちゃんは幸せです!それを忘れないで下さい!

よきモキュモキュライフを🐭🤎🐭

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